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連帯保証人にならない方法

  1. 印鑑制度
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ここでは、捺印の中でも最も避けたい連帯保証人にならない方法をお伝えします。

そもそも連帯保証人は、本来連帯の相手が払うべき費用を、全て自分が肩代わりすることです。
本当なんでそんな怖い契約があるのか?ってくらいなんですけど、貸主の立場で考えると仕方ないのかもしれません。
でも捺さなければ済みます。
簡単なようですけど、これがなかなか大変な部分もあるんですね。

 

連帯保証人にならない方法は、自分一人で決断をしないこと

シンプルですけど一番確実な方法は、自分1人で決断しないこと。
捺す前に、夫婦間や親御さんに相談することです。
まずはそれだけはしっかり覚えておいてください。

連帯保証人の依頼は、突然急に決断を迫られますから、冷静な判断ができなくなります。
だから1人で決めないことが大切です。

 

連帯保証人の捺印はとっても怖いです

連帯保証人には絶対に捺印しないでください。

そもそも連帯保証人とは、

債務者が金銭を返済しない場合に、債務者に代わって借金を返済することを約束した人が保証人で、保証人に与えられる催告・検索の抗弁権を排除された人のこと

つまり保証人が本来の借主に最初の責任があるのに対して、連帯保証人は借りた人と同等の責任が発生してしまうことですね。
もし本人がいなくなったら、自分が借金をしたのと同じ扱いになっちゃう。
だから捺しちゃダメなんですね。

なのに断れないんですよ。
なぜか?
では次になぜこれが難しくなってしまうのかをお伝えします。

 

連帯保証人を断るのが難しい理由

連帯保証人の依頼は突然やってきます。
しかもあなたのよく知る友人であることがほとんどです。
見ず知らずの他人になんて頼んでも絶対断られますからね。
「助けてくれ」って、必死になって訪れるんですよ。
だから断りにくい。

実際に私の親父もよく頼まれていましたので、参考までのその状況をご説明します。

ーーーーーーーーー

それは突然の出来事でした。
私も昔からよく知ってる親父の友人が、久し振りにご来店。
「おう!久しぶり!」と右手を挙げるも、どうも様子がおかしい。
いつもは軽いノリで親父を茶化すその人が、まるで別人のように、急に必死の形相で頭を下げて親父に何かを頼み込み出したんです。
その異様な雰囲気は言葉に表せません。
とにかく怖いくらいなんですよ
だから親父が何を言っても聞く耳を持たない。
なんとなくやりとりを聞いていると、連帯保証人の捺印を求めていることがわかりました。

どう決着つけるんだろう?
そんなハラハラした気持ちでその状況を見て見ぬふりをしている私。
親父はそれまでもお客様や私に同様の連帯保証人にならない話をしていましたから「捺すなよ」なんて思いながら。
ではやはりその通りの回答をしました。

[speech_balloon_left1 user_image_url=”https://suzuin.co.jp/blog/wp-content/themes/muum_tcd085/img/common/no_avatar.png” user_name=””]「俺ははんこ屋だから実印の怖さを知ってるんだよ。
いつもお客様に「実印は自分だけの判断で捺さないで」って言ってる。
だから悪いけど今回も、家族と相談してから結論を出すよ。[/speech_balloon_left1]
[speech_balloon_right1 user_image_url=”https://suzuin.co.jp/blog/wp-content/themes/muum_tcd085/img/common/no_avatar.png” user_name=””]そんな悠長なこと言ってられない・・・[/speech_balloon_right1]

そう言い残し、その方は去って行きました。

 

家族に相談するメリット

家族に相談する。
前述の通り親父が今では遺言のように言っていましたが、これが非常に的を得ているんですね。

まず逆の立場ならよくわかりますよね。
自分の家族から電話があって「今、〇〇から連帯保証人に実印捺してって来てるんだけどどうする?」って聞かれれば、当然止めますよね。
つまり自分の決断に大きく影響を受ける第三者に相談することで、冷静な判断が下せるわけです。

また連帯保証人を頼んでくる相手からしても、家族全員を巻き込むことになる想像してもらえれば、抑止力にもなるかもしれません。

最後に

印鑑を捺す。
一般的にはほとんどのシチュエーションで、自分から捺すというよりも、相手から言われて捺す場合の方が多いと思います。
ではなぜ印鑑を求められるかと言いますと、契約書などの文書の証拠能力を高めるためですね。
特に実印などは大きな金額が動きますから、後々言った言わないにならないように、実印を求められます。
つまり「ここに実印が捺してある」ってことは、言い逃れができませんよ、って意味です。
この本質をしっかりご理解しておいてください。

実印を捺すこと=大きな責任が発生する

車や家の購入などで、大きな夢や志を持って捺すことは晴れやかな捺印です。
一方で、突然降って沸いたように訪れるのが、連帯保証人の実印。
これは本当気をつけてください。

鈴印では「実印は親から子への贈り物」と言っていますが、それはこの連帯保証人を防ぐ意味合いもあったりします。
親からもらった実印なら、捺す時思い出しますよね?親の顔を・・・

そういえば漫画にこんなシーンがありました。

保証人にならない方法

これまで親父が話していた内容そのままですね。

 

鈴印

〜印を通してお客様の価値を高めたい〜

鈴木延之
代表取締役:株式会社鈴印

1974年生まれ。
A型Rh(+)

1932年創業、有限会社鈴木印舗3代目にして、現プレミアム印章専門店SUZUIN代表取締役。専門店として、印章(はんこ)を中心としたブログを毎日発信。本業は印章を彫る一級印章彫刻技能士。
ブログを書き出したきっかけは、私の親父が店頭で全てのお客様に熱く語っていた印章の価値や役割そして物語を、そして情報が散見する中で印章の正しい知識を、少しでも多くのみなさまに知っていただきたいから・・・
だったのに、たまに内容がその本流から全く外れてしまうのが永遠の悩み♡

一級印章彫刻技能士
宇都宮印章業組合 組合長
栃木県印章業組合連合会 会長
公益社団法人全日本印章業協会 ブロック長

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